羊雲


 


















                           

漂泊


 















                          

朝陽


凜(りん)と冴え切った大気に 明るい朝陽が降りそそぎ

白い空気の中に 大きな松の木が 公園を取り囲み  

艶やかな松葉が 朝陽に照らされてひかっている

 

音のしない白い道を 歩いてゆく

歩道の鉄柵に枯れ蔦が 発展途上のように絡みつき

道路下の田んぼに 痩せた人影が 歩くたびに薄くなって消えてゆく

 

灰色の街路に クロガネモチの赤い実が ひっそりとたたずみ

水枯れの川原に 乾いた小石がひかり

びゅっと唸る電線に 鴉が置物のように 止まっている

 

だんだんと太陽が昇り ひときわ眩しくなってくる

この陽光の中に 肉体はからからと 風化してゆくけれど

朝陽に照らされて 生きてゆくことは しんから気持ち良い

 

 

       奈津光平の詩「朝陽」より