太陽の光や豊かなみどりや爽やかな風など魂を揺さぶる風景は、こころの奥底に沁みわたり、それが言葉になって詩が生まれます。詩はこころの風景です。言葉で紡がれたこころの風景を画像と一緒に楽しんでいただけたなら幸甚に存じます。
さわやかな碧天から 透きとおる青い風がおりてきてクスノキのみどりの葉裏に 光と影がちらちらとゆれまどいつややかにきらめく春陽に 小川のせせらぎがピカピカ光っている こんな光の中にただひとり のんびりたたずんでいると厳しい寒風にふるえていた 青白い魂魄が 遠い昔のようにじんわりと解凍されてゆき だんだんとこころが透きとおってゆく もう 山の彼方の空の遠くに住む幸いなんて まったくいらない今こうして ゆったりと 至宝の陽光につつまれていっさいの 醜悪な世俗の塵芥に 煩わされず 呆けたように ただぼんやりとしていることが わたしの最大の幸福なのだから 奈津光平の詩「至宝」より
さわやかな碧天から 透きとおる青い風がおりてきて
クスノキのみどりの葉裏に 光と影がちらちらとゆれまどい
つややかにきらめく春陽に 小川のせせらぎがピカピカ光っている
こんな光の中にただひとり のんびりたたずんでいると
厳しい寒風にふるえていた 青白い魂魄が 遠い昔のように
じんわりと解凍されてゆき だんだんとこころが透きとおってゆく
もう 山の彼方の空の遠くに住む幸いなんて まったくいらない
今こうして ゆったりと 至宝の陽光につつまれて
いっさいの 醜悪な世俗の塵芥に 煩わされず
呆けたように ただぼんやりとしていることが わたしの最大の幸福なのだから
奈津光平の詩「至宝」より