太陽の光や豊かなみどりや爽やかな風など魂を揺さぶる風景は、こころの奥底に沁みわたり、それが言葉になって詩が生まれます。詩はこころの風景です。言葉で紡がれたこころの風景を画像と一緒に楽しんでいただけたなら幸甚に存じます。
ときおり吹いてくる むらさきの風に石畳の清楚なコスモスが ひそやかに揺れまどい郵便局の哀愁がただよう 鄙びた街角に わたしは いつも一人ぽっち 雲の切れ間から落ちてくる 一条の光線が孤独の帽子を きらきら照らしてもわたしの自我は 暗い深海のように 抑圧されているだれでも 生まれては消えてゆく 無常のときのなかで有限のときを 夢のように消費し やがては尽き果てる そのときまで厚顔無恥な人間の言葉には いっさい関わらず一人きりの 自由の棲家のなかで荒縄のつり橋のように ひっそりと暮らしてゆきたい 奈津光平の詩「棲家」より
ときおり吹いてくる むらさきの風に
石畳の清楚なコスモスが ひそやかに揺れまどい
郵便局の哀愁がただよう 鄙びた街角に
わたしは いつも一人ぽっち
雲の切れ間から落ちてくる 一条の光線が
孤独の帽子を きらきら照らしても
わたしの自我は 暗い深海のように 抑圧されている
だれでも 生まれては消えてゆく 無常のときのなかで
有限のときを 夢のように消費し やがては尽き果てる
そのときまで
厚顔無恥な人間の言葉には いっさい関わらず
一人きりの 自由の棲家のなかで
荒縄のつり橋のように ひっそりと暮らしてゆきたい
奈津光平の詩「棲家」より