太陽の光や豊かなみどりや爽やかな風など魂を揺さぶる風景は、こころの奥底に沁みわたり、それが言葉になって詩が生まれます。詩はこころの風景です。言葉で紡がれたこころの風景を画像と一緒に楽しんでいただけたなら幸甚に存じます。
冷たい風に吹かれて寒そうに立ちすくんでいるヒマラヤ杉物干し竿に氷柱(つらら)がひかり 池にうすく氷が張る あたりいちめん いつも見慣れた冬景色それでも踏切の警笛が鳴るたびにさくらの小枝の冬芽が かすかにふくらんでいる 春風が吹くまでに生命が すこしづづ 削られていっても春のほかほか陽気が 凍えた魂を スルメのように伸ばしてくれる 日の暮れるのが ゆっくりと遅くなり春はもうそこまでやわらかな陽光にまた逢える 嬉しいことがもう一度始まる 奈津光平の詩「春のあかり」より
冷たい風に吹かれて
寒そうに立ちすくんでいるヒマラヤ杉
物干し竿に氷柱(つらら)がひかり
池にうすく氷が張る
あたりいちめん いつも見慣れた冬景色
それでも
踏切の警笛が鳴るたびに
さくらの小枝の冬芽が かすかにふくらんでいる
春風が吹くまでに
生命が すこしづづ 削られていっても
春のほかほか陽気が
凍えた魂を スルメのように伸ばしてくれる
日の暮れるのが ゆっくりと遅くなり
春はもうそこまで
やわらかな陽光にまた逢える
嬉しいことがもう一度始まる
奈津光平の詩「春のあかり」より