遠い夢


 

暮靄(ぼあい)に包まれながら

夕暮れは だんだんと 闇に溶けてゆき

日陰の旅人は かりそめのなかに 帰って行く 

 

遠い夢の中に さまよっている

正太郎くんの 鉄人28号

あかい空気を切り裂く 赤胴鈴之助の真空切り

 

綿のように降り積もる雪に はしゃぎながら 

サンタクロースに ローラースケートをお願いして

お母さんを困らせた あの日

 

一瞬の輝(かがや)きが 永遠となる日

どうだんつつじの 噎(む)せかえるなか   

遠い思い出が 夢を追いかけている

 

 

奈津光平の詩「遠い夢」より

 

 

 

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