復活


 

ゆっくりと流れる 高積雲の隙間から 

一筋の光芒が 黄色い柿の実に きらきらと差し込み

朱色に染まり始めた 桜の葉に しんしんと秋は深まりゆく 

 

こんなに心地のよい 晩秋の日には 

遠い昔の 小春日和の縁側で ぽかぽかと日向ぼっこをしていた

幼いときの面影が 蜻蛉のように よみがえる  

 

こんなふうに 遠い日々の暮らしの中で

もはや 取り戻すことのできない たくさんのときが 

過去という名前になって 夢のように 死んでいった

 

それでも 大空に消えてしまった雲が ふたたび生まれ変わるように

燦々と太陽を浴び うららかな風に 生命を吹き込まれたなら

人間のときは ぎらぎらとまばゆく 復活しないだろうか

 

 

      奈津光平の詩「復活」より

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