異国


 

異国に一人ぽっち

とてもさみしい

 

闇夜の砂漠のように

話す言葉は風に消されてしまう

 

いつまでたってもまぼろしの汽車はやってこない 

せっかくあおい切符を手に入れたのに

 

蒼天に羊雲がゆっくりと流れてゆく

あの羊といっしょに無垢の国へ行ってみたい

 

朱い欄干を噛んだ牙はどこに行ったのだろう

月の砂漠に落としてきたのだろうか

 

唇がカサカサに乾いちゃった

淡い灯影のゆれる酒場で冷たい麦酒を飲みたい

 

異国の片隅に青い夢が眠っている

明日も生きてゆかなくちゃ

 

 

 

奈津光平の詩「異国」より







 

 



   
                           

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